ホーム > インプラントの歯科選びで大切なこと
今や、全国の歯医者の数は、コンビニの数を上回るといわれています。このような状況で、信頼できる歯医者がなかなか見つからないと感じている方は多いのではないでしょうか。
一般的な歯医者選びのコツとしては、最も重要な歯科医師の技術のほかに、「通いやすい」「説明が分かりやすい」「予防に力を入れている」など、いくつかありますが、外科手術を伴うインプラント治療では、さらに抑えておきたいポイントがあります。
特に、ここであげる6つについては、インプラント治療を受ける際に必ずチェックしておきたいポイントとなることから、これからインプラントの治療を始める予定の方は、歯科選びの参考にしてください。
どんな歯科治療でも臨床経験が重要ではありますが、インプラントの場合、前歯と奥歯、上顎と下顎などの部分ごとに治療方法に違いがあるため、インプラント治療を行う医師にはさまざまな臨床経験が求められます。また、インプラント治療は、続々と新しい治療方法や材料が開発されているため、常に情報収集を行っていることも重視されます。
さらに、学会や勉強会に積極的に参加し、認定医・指導医などの資格の取得している医師は、新しい技術や知識を取得する機会が多いといえます。
虫歯や歯周病のような一般診療と違って、インプラント治療ではより詳細な検査を行う必要があります。特に、インプラントを埋め込む部分に十分な骨量がないと、埋入したインプラントが収まりきらない恐れがあることから、歯科用CTで撮影した3D画像をもとに、正確な骨の厚みや高さを確認しておく必要があるのです。
また、ドリルで顎の骨に穴をあける際、近くの血管や神経を傷つけるのを防ぐために、あらかじめ歯科用CTの画像で血管や神経の位置を把握しておくことも重要です。
インフォームドコンセントとは、医師の説明に対する患者様の同意のことです。インフォームドコンセントは単なる治療を行うための手続きではなく、医師が必ず病状や治療方針についての説明を行い、患者様がそれについて理解し、納得していただくことが重要となります。
そのほかに、事前にインプラント治療にかかる費用や、治療後のメンテナンス費用などが、説明の中で明確になっていることも、歯科選びにおいて重要なポイントです。
患者様のカウンセリングや検査の結果をもとに治療計画を立てることが、インプラント手術の成功につながります。歯科用CTで撮影した3D画像から、的確にインプラントの角度や深さを割りだし、正確な位置にインプラントを埋め入れることで、手術の失敗を確実に防ぐことができるのです。
そのため、治療のプランニングを行うための専用のソフトウェアや、計画通りにインプラントを埋め入れるためのテンプレートと呼ばれる器具の使用は欠かすことができません。
以前、他院でのドリルの使い回しが問題になりましたが、院内感染を防ぐためには、歯を削るドリルのタービンや治療器具の滅菌処理が必要です。また、紙コップや医師が使用する手袋などのディスポーザブル(使い捨て)製品の活用も、インプラント治療の安全性の維持につながります。
また、インプラントの埋入のような外科手術を行う施設では、清潔域と不潔域をはっきり分ける必要があるため、専用オペ室の完備は必須条件だといえます。
インプラントを長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。インプラントはプラークコントロールがおろそかになると、インプラント体が細菌に感染するインプラント周囲炎を発症しやすくなることから、歯科医院が術後にしっかりとアフターケアを行う必要があります。
さらに、インプラント周囲炎は悪化するとインプラントの脱落につながることから、患者様ご自身がメンテナンスの重要性を理解し、積極的に歯科医院を受診していただくことも大切です。