ホーム > インプラントは医療費控除の対象です
一般的なインプラント治療は、健康保険の適用外のため全額自己負担になるほか、インプラント自体の値段が高いため、ほかの歯科治療に比べて費用が高額になってしまいます。そのため、経済的な理由から治療を諦めている方は多いのではないでしょうか。
今回、ご紹介するのはインプラントの費用負担を軽減する医療費控除についてのお話です。医療費控除のしくみを知っておくことによって、税金の払いすぎを防ぐことができます。
年収が同じ人でも、家族が多いとそれだけ生活にかかる出費が増えるほか、病気がちな家族がいると医療費が多くかかってしまうことから、納税の経済的な負担を軽くするために、所得税を計算する際、個人的事情を考慮して特定の金額を差し引くことを所得控除といいます。
所得控除は全部で14種類あるのですが、その中で、一年間に支払った医療費が10万以上の場合に、一定の所得控除が受けられるのが医療費控除です。
医療費控除は、主に医師の治療を受けた際の治療費や薬の代金を対象としているため、欠損歯を補うための治療を目的としているインプラント治療にかかる費用は、医療費控除の対象となります。それに対して、美容目的とした歯の矯正やホワイトニングは医療費控除の対象になりません。
そのほかに、通院の際に交通機関を使用した場合の交通費や、小さなお子様や高齢者の付き添いの方の交通費も控除の対象です。
医療費控除の申請を行うためには、確定申告書に医療費控除の金額のほか必要事項を記入し、お住まいの地域の管轄税務署に提出する必要があります。
その際、給与所得の源泉徴収票の原本のほか、領収書などの医療費の支出を証明する書類の提出が求められます。また、インプラントの費用をデンタルローンやクレジットで支払った場合は、ローンの契約書のコピーや信販会社の領収書を添付します。
確定申告書は、国税庁のホームページからダウンロードするか、管轄の税務署でも入手できます。
医療費控除の対象となる金額は、次の計算式で求めます。なお、医療費控除の金額は200万円までとなっています。
医療費控除の金額=
支払った医療費の合計
-①保険金などで補填される金額
-②10万円※
保険金などで補填される金額には、主に次のようなものがあります。
インプラント治療を受けた年の所得金額が200万円未満の場合は、所得の5%の金額を差し引きます。