ホーム > 失敗する原因は何ですか?
インプラント治療の失敗はなぜ起こるのか?どうすれば、失敗を防ぐことができるのか?当院では、実際に起こったインプラントの失敗例を調べ、原因を分析して、同じ失敗を繰り返さないための対策を行っています。
インプラントの失敗は、治療する歯科医師が原因となる人為的ミスのほか、患者様側のリスクとなる要因が原因となる場合があります。そのため当院では、インプラント治療への安全対策だけでなく、術前や術後にもさまざまな対策が必要だと考えています。
インプラントを顎の骨の埋入した後、周囲の骨組織と結合することによって、インプラントが骨にしっかりと根付きます。ところが、何らかの理由によって骨結合が阻害されてしまうと、インプラントが骨に根付かないため、動揺や脱落が起こってしまいます。
骨結合の失敗の主な原因として、次の4つがあります。
インプラントを埋入する穴をドリルで開ける際に、摩擦によってオーバーヒート状態になると、骨組織が壊死してしまうため、インプラントを埋め入れても骨結合が起こらなくなります。
治療計画と異なる位置や角度にインプラントを埋め入れてしまった場合、固定されるべき骨を突き抜けたり、埋入後に無理な力が加わったりすることで、骨結合の妨げとなります。
インプラント埋入直後に骨によってインプラントが固定される「初期固定」は、骨結合の成功に大きな影響を与えます。ところが、舌で患部を押すなどして力を加えてしまうと、初期固定がうまくいかなくなってしまいます。
貧血の方やタバコを吸う方は、体内が酸素不足の状態になるため、骨結合が妨げられてしまいます。また、骨粗しょう症や糖尿病の方は骨代謝が悪くなるため、骨結合が正常に行われない場合があります。
当院では、インプラント専用のドリルを導入しております。回転力や回転数を設定できるほか、ドリルに近い位置での注水が可能なことから、インプラント埋入時に起きるオーバーヒートのリスクを抑えることができます。
お口の3D画像をもとに、インプラントを埋入する位置や角度をシミュレーションし、シミュレーション通りに治療を行うためのテンプレート(ガイド)を作成します。ガイドを使用することにより、的確な位置・角度へのインプラントの埋入が可能となります。
当院ではインプラント治療の際、事前に必ずカウンセリングを受けていただいております。もしも、治療に影響を与える全身的なリスクファクターをお持ちの場合は、治療に影響を与えるリスクについて分かりやすく説明します。
歯周病が悪化すると、歯がぐらぐらの状態になって抜け落ちてしまうのと同じように、インプラント体が細菌に感染することによってインプラント周囲炎を発症すると、インプラントを支える骨が破壊されて、最悪の場合はインプラントが脱落する恐れがあります。
インプラント体の細菌感染の主な原因として、次の3つがあります。
インプラント体や歯を削るドリルの使い回しの報道が話題になりましたが、その他に、不衛生な環境で治療を行った場合も、インプラント体が細菌に感染するリスクが高くなります。
歯磨きやメンテナンスを怠ると、インプラントの周りに歯垢が溜まって、細菌に感染しやすくなります。特に、インプラント周囲炎は自覚症状が出にくいため、メンテナンスで早めに見つける必要があります。
喫煙によってニコチンや一酸化炭素が体内に取り込まれることにより、免疫機能の低下につながります。同様に、糖尿病になると抵抗力が抵抗するため、細菌感染が起こりやすくなります。
清潔な環境の下でインプラント治療を行うために、当院では外科手術専用のオペ室を完備しています。さらに、治療の際は、清潔域と不潔域を明確にするために、スタッフは全員手術専用の滅菌ガウンを着用します。
院内感染の予防のため、治療器具の滅菌を行っています。世界レベルのクラスBオートクレーブ(滅菌器)のほか、ハンドピースの洗浄・注油が可能なメンテナンス装置などの機器によって、清潔な治療環境を維持しています。
インプラント周囲炎を予防するためには、定期的なメンテナンスは欠かすことができません。そのため、当院では術後の患者様のメンテナンスを徹底することで、早期発見・早期治療を目指しています。
インプラントの埋入後、インプラントとアバットメントの接合部で骨吸収が起こりやすいため、それより歯肉が下がってしまうと、歯肉からインプラントの接合部が露出してしまいます。特に、目立ちやすい前歯は審美的なリスクが伴うため、慎重な治療が必要となります。
インプラントの接合部が露出する主な原因として、次の3つがあります。
インプラントを埋入する骨の量が少ないと、数ミリ程度の骨吸収でインプラントの接合部が露出してしまいます。中でも前歯は他の部分に比べて骨が薄いために、骨吸収の影響を受けやすい部分だといえます。
歯を支える骨の吸収が進むと、それに伴い歯肉のラインが下がってしまうことがあります。歯肉に厚みがあれば退縮は目立ちにくいのですが、極端に歯肉が薄いと、少しの骨吸収でもインプラントの接合部が見えてしまいます。
前歯をインプラントにするかどうか、重要な判断基準となるのがリップラインです。笑った時の上唇の位置が低く、歯肉が見えない人に比べて、上唇の位置が高く歯肉が多く見える人は、接合部が露出した際に目立ちやすくなります。
前歯のインプラント治療をご希望される患者様には、治療計画の説明を行う際に、治療のリスクについて詳しくご説明します。どのようなリスクがあるのかご理解いただいた上で、今後の治療についてご相談させていただきます。
歯科用CTを使って骨や歯肉の状態について精密に検査した後、専用のソフトウェアを使ってインプラント埋入のシミュレーションを行うことによって、インプラント治療が可能かどうかを総合的に診断します。
インプラントには、治療の目的や埋入する位置によってさまざま種類があります。そのため、当院では入念な検査のもと、科学的根拠に基づき患者様一人ひとりのお口の状態に合ったインプラント選びを心がけています。
インプラントの必要性やインプラント以外の選択可能な治療法をご説明し、
患者様一人ひとりに合った治療法をご説明致します。
インプラントを強制するものではなく、多角的な角度からインプラントが必要かを見極め、
患者様に納得のいく治療法をみつけていただきたいと願っています。
※CT撮影を行い、費用のお見積りも致します。